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2007年09月29日

ノルディック・スキーの町

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オスロ中央駅から列車に乗り,jw氏の実家があるLillehammer(リレハンメル)へ向かう。ヨーロッパの大都市の中央駅というのはたいてい(東急線の渋谷駅のような)櫛形ホームで行き止まりになっています。オスロ中央駅は折衷型で,(たぶん)オリジナルには行き止まり式だったと思われるが,一部の線路がそのまま行き止まり部の駅舎下にもぐりこんで,そのまま地下路線としてどこかにつながっています。このような場合,オスロ中央駅始発ではなくただの途中停車駅です。

ちなみに,東京駅の東海道線,上野駅の東北本線・上越線のホームは始発駅のなんともいえないいい雰囲気を演出していますが,東北縦貫線計画というのがあって,湘南新宿ラインのようになってしまうようです。

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リレハンメルの町で開催していたクロスカントリースキーの大会。ゆるい斜面になっていますがわざわざ上る方向でレースをしています。こちらの人はクロスカントリーのほうが普通のスキーの楽しみ方のようです。

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この地方の伝統的生活様式(建物のほかに農業や牧畜の方法)を保存している施設へ行く。屋根に草をはやすのがこの地方の伝統的家屋だそうだ。たぶん冬が寒いからというのが理由だと思います。この方法は人里はなれた場所などで今使われている建物でもときどき見ることができました。

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リレハンメル・オリンピックのスーキージャンプ会場,開会式もここで行われた。ラージヒル・ジャンプ台の最上部からの眺め。写真では距離感がわかりませんが,ジャンプして飛び出す先の斜面は上からは見えません。

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リフトにのって下へ降りてみる。空中に飛び出すところはこんな感じ。意外と飛行中のジャンパーと地面との距離は近いようです。(それでも数メートルはある。)しかし滑走の途中で及び腰になってしりもちでもついてしまったら大変なことになりそうです。

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下から見上げるとこんな感じ。

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クロスカントリーのコースがけっこうありますが,車道と交差するところにある,「スキーヤーに注意」の看板。

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jw氏の実家に1泊する。こちらのみなさんは別荘のようなところに家をたてています。ディナーをご馳走になりました。このような景色のベランダでまず食前酒,前菜,スープ,山菜,じゃがいも,メインはレインデアー(たぶんトナカイ),デザート各種,最後にコーヒーという感じです。一般の家庭でもディナーというとかなり重厚な構成のコースになるのですね。しかしレインデアーはおいしかった。トナカイというとおいしくなさそうなイメージですが,薄く切った肉に絶妙なソース(by jw氏母上)で最高の一品でした。土地の食べ物を満喫しました。

投稿者 tisobe : 02:44 | コメント (0)

2007年09月28日

オスロ

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ノルウェーの国土は日本より若干小さい程度ですが,人口は500万人弱といったところで,横浜市と川崎市を足したものよりやや少ないくらいの国です。首都であるオスロも各種機能が非常にコンパクトにまとまっている静かな都市です。週末に入り,月曜日から始まる実験までの間しばし休息です。

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ノルウェーといえば極地探検。南極点(意外なことに近い北極ではない)に最初に到達したのは,ノルウェーのアムンゼンです。オスロにあるフラム号(保存されている)は,北極の流氷に閉じ込められたときに壊れないように(氷上に浮き上がる?)設計されていて,実際に北極の流氷に3年閉じ込められて北極を横断したそうです。

ちなみに,南極点は陸地上にあるのでいろいろと施設があるらしいんですが(写真参照),北極点は現在,北極海の海底にあるため,海底もしくは海上にある流氷上が北極点ということになります。この流氷もそんなに厚いものではないらしく,砕氷船などでごりごりと進んでいくことができるようです。こんなツアーもあるようで,南極に比べると一般人でも到達の可能性がけっこうあります。

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オスロで食べたサーモンのステーキ。普段,松○で食べる朝定食の鮭とは比べ物にならない,厚さ・脂ののり方。その他オスロでは,ムンクの「叫び」を見る。一応,定番ですから。知らなかったことだが,このような有名な絵ですが同じものが4点あるそうです。

投稿者 tisobe : 01:30 | コメント (0)

2007年09月24日

デンマークからノルウェーへ

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海の上にも風車はあります。日本に比べて漁業権とかが問題にならないんでしょうね。

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この後よく食べることになる「オープンサンドイッチ」。何の変哲もないパンの上に海老とマヨネーズ。サーモンの場合もあります。こんなものが1000円以上します。

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船は北上してスカンジナビア半島の南側のへこんでいるところに入っていきます。目指すオスロはこの湾の奥のさらにフィヨルドの最奥にあります。

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船はかなり広く,複数のダンスホールなどがあります。今回の航海は昼間でしたが,生演奏やっていました。こちらの人は年配の方もみなさんふつうにダンスができるようです。サクラではないかと思われるほど決まっているカップルも。レストランもたくさんありお勧めです。

ちなみに,免税店というのが乗客の関心事のかなりのウェイトを占めているようでした。税金が高いからでしょうか。夜行の場合は若者がわざわざ船に乗って酒盛りをするそうです。しかし免税店というのはどうして免税になるのかいまいち理由がわかりません。税法上はどこの国にも属さないというのはわかりますが,結局買ったものは船内・機内で消費してしまうわけではないし。どういう人がこの特別なエリアで商売できるんでしょうね。役所の権益かなにかでしょうか。

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オスロの町は一国の首都とは思えないほど静かで,高層ビル的なものはありません。

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まだ明るいうちにオスロの街に入ることができました。

投稿者 tisobe : 02:24 | コメント (0)

2007年09月23日

上洛

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ちょっとした用事があり京都へ。実はあまり京都(というか関西圏)には縁がない。修学旅行以来では,一回iwami33さんが学生のときにいきましたね。せっかくの休日になりましたのでしばしぶらりとしてみることに。気温は30度以上,朝はすでに氷点下になるノルウェーからの寒暖の差が激しすぎます。3連休初日,京都駅周辺は観光客でごったがえしていましたが適当な(並んでいる人が少なそうな)バスにのりあてもなく北のほうへ向かってみることに。

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京都駅から約1時間ほど北東に行ったバスの終点は「大原」。気温は依然として高いですが山から吹く風にはすでに十分秋の気配が。観光客もあまり多くなく,静かな雰囲気です。特に外国人観光客はほとんどいませんでした。

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庭の地面には一面の苔。なかなか庭の維持というのはたいへんなのではないかと思います。長い年月絶間なく手を入れていかなければなりません。

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山に囲まれた小さな里といった感じです。いい季節のころはここも観光客でごったがえすんでしょうか。

(世界中どこへ行っても日本人旅行者は女性が多いんですが,)歩いている人は年齢によらず女性の旅行者が多い感じでした。特に一人旅の方も多く,今回も涼しげな和服をお召しの若い女性が一人ですっかり風景に溶け込んで散策していました。なかなか素敵な時間のすごし方ですね。

投稿者 tisobe : 00:20 | コメント (0)

2007年09月21日

北ユトランド半島の風景

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成田から到着したままの服装ではきわめて寒い。9月2日ですが気温は10度以下と思われます。北欧出身のjw氏も久々のヨーロッパのため気温を読み違えていた模様。

ここで5日ほど国際会議のため滞在。最大の仕事は自分の発表ですが,なかなか好評だったようでよかった。スライドの中に若干の(スペースなど?)日本語フォントが入っていたらしく,会場のPCでうまく表示されずに焦りましたが。またこの後予定されているノルウェーでの実験の関係者と会ったり,研究室の出身者とも会います。ちなみに出席者は約1000名でしたが,そのうち100人以上が日本からの出身者です。

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かなり古い歴史的建物の地下にある酒場。日本人率が結構高かったです。

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Aalborg駅から鉄路北へ向かいます。ユトランド半島のかなり北のほうにあるFrederikshavn(フレデリクスハウン)まで約1時間半。

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デンマークは風力発電の導入がかなり進んでいる国です。車窓からは牧草地とかなりの数の風車が見えます。

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FrederikshavnからはノルウェーのOslo行きフェリーに乗船します。こちらではフェリーが結構メジャーな交通手段のようです。地形的にもスカンジナビア半島に行くには船が合理的ですね。ノルウェーはEUに加盟していませんがシェンゲン条約加盟国なのでパスポート・コントロールはありません。

投稿者 tisobe : 01:56 | コメント (0)

2007年09月20日

スカンジナビア航空でボンバルディア機に搭乗

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9月1日,成田発Copenhagen行きスカンジナビア航空984便。エアバスA340,4発のジェットエンジンが赤くペイントされている素敵な機材です。燃料満載ですから離陸滑走距離が長くなり非常に緊張しますが,機械が最高性能・最高出力(に近い)で運転しているのを感じるのは技術者としては心地よいものです。

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Copenhagenからはデンマーク北部の都市Aalborg(オールボー)へ,SK1221便。高知空港での胴体着陸で有名になったボンバルディアDHC-8-400型と思われます。主翼が胴体の上部にあるので,客席からの視界がよく,また降着装置(車輪など)が見えて結構なんですが,そのぶん主脚が長くなっています。

これが問題かどうかわかりませんが,その1週間ほど後に同Aalborg空港で同会社の同型式機で着陸の時に主脚を破損する事故がありました。気をつけようがありませんが,やはり飛行機に乗るときには心してかからねばなりません。

国土交通省からの文書
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/12/120912_2_.html

投稿者 tisobe : 01:09 | コメント (1)

2007年09月10日

今日の数字

ヨーロッパの秋は早い。9月1日にデンマークに到着したときにはあまりの寒さにびっくりしました。季節はもう東京の11月の気温といった感じです。ジャケットが必要,セーターがあるとよいです。デンマークにいるときノルウェーの予報最高気温8度(摂氏),天気は雪のマークが出ていましたが,結果的にはそれほど下がっていなくて,朝晩が摂氏10度くらいですいんでいます。

これから約1週間滞在する,トロンハイムは,北緯63度付近に位置します。これはおそらく宗谷岬よりもはるか北だと思いますが,気温が冬でもマイナス10度くらいまでしか下がらないそうで,中学のときに習った,「北大西洋海流と偏西風の影響のため」と思われます。

もうひとつ,驚くべき数字としては物価です。大手ハンバーガーチェーンMのセットメニューは1500円くらいです。しかもほかのレストランに比べればかなり安いです。またホテルのランドリーサービスの値段ですが,靴下が800円,ワイシャツが1600円(いずれも1つ)という感じです。多くの国で物価に関しては日本人はわりと得をしている中で,逆の立場を体験できる数少ない経験と思ってあきらめるしかないようです。

物価の違いは,その国全体として国外に輸出している価値の量によるところが大きいと考えられます。ノルウェーは意外と知られていませんが原油輸出国世界3位です。海外旅行に行って,安くておいしいものが食べられるとき(1人100元で北京ダックを食べきれないほど食べるときなど),日本が過去60年間で何を世界に売ってきたのか,よく考えてみることが日本の将来を考える上で大事だと思います。

投稿者 tisobe : 05:34 | コメント (0)